勤続年数計算ツールの使い方
勤続年数の計算は、入社日と基準日(退職日または今日)の2つの日付を入力するだけで完了します。操作手順は以下のとおりです。
- 入社日を入力 - 雇用契約書や労働条件通知書に記載された入社日(就業開始日)を入力します。西暦で入力してください。
- 基準日を設定 - 在職中の場合は「在職中」トグルをONにすると、今日の日付が自動で入ります。退職済みの場合はOFFにして退職日を指定します。
- 「計算する」をクリック - 勤続○年○ヶ月○日のほか、合計日数、合計月数、和暦表示、有給休暇の付与日数が表示されます。
- 結果をコピー - 「結果をコピー」ボタンで、計算結果をクリップボードにコピーできます。履歴書の記載やメモに便利です。
ヒント:入社日が和暦しかわからない場合は、年数計算ツールで西暦に変換してから入力してください。
勤務年数と勤続年数の違い
「勤務年数」と「勤続年数」は似ているようで、使われる場面と意味が異なります。
勤続年数とは、一つの会社で中断なく継続して働いた期間のことです。退職金の算定基準や有給休暇の付与日数の根拠として使われます。入社日から退職日(または現在)までの暦日で計算します。
一方、勤務年数(経験年数)は、特定の職種や業務に従事した通算の期間を指します。転職を挟んでいても通算できるため、「IT業界での勤務年数10年」「営業職の経験年数5年」のように使います。
履歴書では「勤続年数」を各社ごとに記載し、「経験年数」は職務経歴書のサマリーで使い分けるのが一般的です。退職金や有給休暇は「勤続年数」で判定されるため、正確な計算が重要です。
注意:グループ会社間の異動でも、転籍なのか在籍出向なのかで勤続年数の扱いが変わります。不明な場合は人事部門に確認しましょう。
退職金の算定に必要な勤続年数の考え方
退職金制度を設けている企業では、支給額の計算に勤続年数が大きく影響します。一般的に、勤続3年以上で退職金が支給されるケースが多く、勤続年数が長いほど支給率が上がります。
退職金の算定式は企業によって異なりますが、代表的なパターンは以下のとおりです。
- 基本給連動型 - 退職時の基本給 × 勤続年数別の支給率
- 定額制 - 勤続年数に応じた固定額を支給
- ポイント制 - 毎年ポイントを積み立て、退職時にポイント × 単価で算出
以下は、勤続年数と退職金支給率の一般的な目安です(自己都合退職の場合)。実際の支給額は会社の退職金規程に基づきます。
| 勤続年数 | 支給率の目安(自己都合) | 備考 |
|---|---|---|
| 3年未満 | 支給なし | 多くの企業で最低勤続年数は3年 |
| 3年 | 基本給の約1.0ヶ月分 | 支給開始の目安 |
| 5年 | 基本給の約2.0ヶ月分 | - |
| 10年 | 基本給の約5.0ヶ月分 | 中堅社員の目安 |
| 15年 | 基本給の約9.0ヶ月分 | - |
| 20年 | 基本給の約14.0ヶ月分 | 勤続20年超で大幅増 |
| 25年 | 基本給の約20.0ヶ月分 | - |
| 30年以上 | 基本給の約25.0ヶ月分以上 | 会社都合ではさらに上乗せ |
会社都合退職(リストラ・倒産など)の場合は、自己都合よりも高い支給率が適用されるのが通常です。退職金の具体的な金額を知りたい場合は、自社の退職金規程を確認するか、人事部門に問い合わせてください。
ポイント:勤続年数の計算で1日でも足りないと、支給ランクが下がる場合があります。退職日の設定は慎重に行いましょう。
有給休暇の付与日数と勤続年数の関係
労働基準法第39条では、勤続年数に応じて有給休暇(年次有給休暇)の付与日数が定められています。フルタイム労働者(週5日以上または週30時間以上勤務)の場合、以下の日数が付与されます。
| 勤続年数 | 付与日数 | 累計(未消化の場合) |
|---|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 | 10日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 | 最大21日 |
| 2年6ヶ月 | 12日 | 最大23日 |
| 3年6ヶ月 | 14日 | 最大26日 |
| 4年6ヶ月 | 16日 | 最大30日 |
| 5年6ヶ月 | 18日 | 最大34日 |
| 6年6ヶ月以上 | 20日 | 最大40日 |
有給休暇は入社日から6ヶ月経過した時点で初めて付与されます。その後は1年ごとに付与日数が増え、勤続6年6ヶ月以上で最大の年20日に達します。
未消化の有給休暇は翌年に繰り越せますが、付与日から2年で時効により消滅します。そのため、累計の最大保有日数は「当年分+前年繰越分」の合計となります。
パートタイム労働者の場合は、週の所定労働日数に応じて比例付与されます。週4日勤務なら上記の約8割、週3日勤務なら約6割が目安です。
実務のコツ:有給休暇の付与基準日を入社日ではなく4月1日に統一している会社も多くあります。その場合でも、勤続年数の起算日は入社日です。営業日計算ツールで取得可能日を確認することもできます。
履歴書・職務経歴書への勤続年数の書き方
転職活動では、履歴書の職歴欄に勤続年数を正確に記載する必要があります。記載のポイントは以下のとおりです。
履歴書の職歴欄
履歴書では「○年○月 入社」「○年○月 退職」と入退社の年月を記載します。勤続年数そのものを書く欄はありませんが、面接で「何年勤めましたか」と聞かれることが多いため、正確な年数を把握しておきましょう。
在職中の場合は「○年○月 入社(在職中)」または「○年○月 入社(現在に至る)」と記載します。
職務経歴書でのまとめ方
職務経歴書では、各社の在籍期間を「○年○ヶ月」で明示するのが一般的です。例えば「株式会社○○(2018年4月〜2023年9月、在籍5年6ヶ月)」のように書きます。
短い勤続年数(1年未満など)の職歴がある場合も、省略せずに記載しましょう。職歴を省略すると、空白期間について面接で質問される原因になります。
和暦と西暦の統一
履歴書では和暦(令和・平成)と西暦のどちらでも構いませんが、書類全体で統一してください。当ツールでは入社日・退職日を和暦でも表示するので、記載時の参考にしてください。
参考:日数計算トップページでは、任意の2つの日付間の日数も計算できます。在籍期間の日数を正確に把握したい場合にご活用ください。
よくある質問
はい、試用期間も勤続年数に含まれます。労働基準法上、試用期間中であっても正式な雇用関係が成立しているため、入社日から勤続年数を起算します。有給休暇の付与日数を計算する際にも、試用期間は勤続年数に算入されます。「試用期間は3ヶ月」と書かれていても、入社日は試用開始日です。
休職期間の取り扱いは、会社の就業規則によって異なります。一般的には、傷病休職・育児休業・介護休業の期間は勤続年数に含める企業が多いです。ただし、退職金の算定においては休職期間を除外する会社もあります。有給休暇の付与に関しては、休職期間中も雇用関係が継続しているため、勤続年数には含まれます。具体的な取り扱いは自社の就業規則を確認してください。
パート・アルバイトの勤続年数の計算方法は、正社員と同じく入社日から起算します。雇用形態に関係なく、継続して勤務した期間がそのまま勤続年数です。有給休暇は週の所定労働日数に応じて比例付与されますが、勤続年数が長くなるほど付与日数が増える点は同じです。契約更新を繰り返している場合、最初の契約開始日が起算日になります。
在籍出向(出向元に籍を残したまま出向先で勤務)の場合は、出向元での勤続年数が継続されるのが一般的です。転籍(移籍出向)の場合は、転籍先の会社で新たに勤続年数が起算されることが多いですが、グループ会社間の転籍では勤続年数を通算する取り決めがある場合もあります。退職金や有給休暇への影響が大きいため、出向・転籍の際は必ず人事部門に確認しましょう。
勤続年数は「一つの会社で中断なく勤務した期間」であり、転職するとリセットされます。経験年数は「特定の職種・業界での通算勤務期間」で、複数社の経験を合算できます。たとえば、A社3年 → B社4年で同じ職種を経験した場合、B社での勤続年数は4年ですが、経験年数は7年です。転職サイトの応募条件にある「経験年数○年以上」は通算の経験年数を指すことがほとんどです。
在籍期間は入社日から退職日(最終在籍日)までの期間です。民法の暦年計算に基づき、入社日の応当日の前日で満1年となります。たとえば4月1日入社の場合、翌年3月31日で勤続1年です。退職日が月末の場合はその月も在籍月数に含まれます。当ツールでは、入社日と退職日を入力するだけで在籍期間を○年○ヶ月○日の形式で自動計算します。
まとめ
勤続年数の計算は、退職金・有給休暇・履歴書の記載など、働くうえで避けて通れない場面で必要になります。とくに退職金の算定では、勤続年数が1日違うだけで支給ランクが変わることもあるため、正確な計算が欠かせません。
このツールを使えば、入社日を入力するだけで勤続○年○ヶ月○日を即座に算出できます。有給休暇の付与日数もあわせて表示されるので、自分の権利を正しく把握するのに役立ちます。
ブックマークしておけば、退職金の試算や転職準備のたびにすぐ使えます。